Blog【Q&A】

チオ50は違法薬剤?について調べて解説してみた。〜後編〜

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ダレトク?と言うブログですが
ど○さんくらいしか検索で出てこないからさ…w
Attractの塚原です。


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ということで昨日の続きです。
お客様減ったらシャチョーすみません!

チオ50は昨日のブログの通り、

アルカリ剤によるダメージを減らしつつ、
還元剤を効かす薬剤にカスタマイズする。
そのために秘密裏に使われてきたものですね。

ではその、秘密裏に使われてきたチオ50。
使用に関して違法かというと、
薬機法上では「雑貨」で流通されていれば
使用に制限はなく、また罰則もありません。
(雑貨は医薬品でもなければ化粧品でもないからね)

 

また使用に関しては例え、
基準値を上回ったものを使用しても
違反にはなりません。
あくまでも医薬品、医薬品部外品、
化粧品などの製造を規制し、
国民生活を守る法律であって、
美容師を縛る法律ではありません。
(結局、上記の製品を取り扱ってお金をいただくのは我々、美容師や小売店なので間接的に関わってますが。)

 

これに関しては東京都の薬務課に
聞いたので間違いありません。
(各都道府県によって、おそらく見解が違うと思いますので確認してみても面白いかもしれません)

ただし、

「使用に関しては自己責任でなおかつ、
健康被害に関してはわかりませんので
当然、推奨はしません。」

「また、美容商材として譲渡するのも問題行為になるかもしれませんのでお見知り置きを。」

東京都薬務課担当の方談

とのことでした。

 

チオグリコール酸アンモニウムに関しては
当然、地肌につくと感作性として
問題ありなんですが
縮毛矯正という特性上、
地肌にベッタリ着くことはありませんね。

 

また、還元剤の直接的なダメージは
アルカリ剤による、膨潤のダメージに
比べるとお客様自身には少なく
感じる傾向にあります。
(還元剤によるダメージは少なからず、ありますがそれは美容師の領域でしか、わからないかと思います。)

使用に関してだけで言えば
都庁等でデスクワークをされてる方より
よっぽど美容師の方が専門家なので
健康被害の有無に関しては
詳しいかもしれませんね。
僕自身、お客様で健康被害に
遭われた方はチオではいません。
(ヘアカラーの方がよっぽどある。)

 

チオ50に関しては使うことに関して、
違法ではなく罰則もありません。
使用に関しては「自己責任」。
とはいえ脱法、といえる
ニュアンスではあるかなと言った感じ。
(脱法薬剤ってそれもそれでどうなのか…)

 

僕自身の考えとしては
チオ50は安易に扱うべきではなく
アルカリ剤、還元剤、pH、
そして熱処理、中間処理等
髪のうねりを低ダメージでなくすこと、
について理解してる人が使う分には
問題ないことだと思っています。

 

と、ここで不思議に思ったのは
GMTやスピエラです。

使用されてる方はわかると思いますが
GMTはチオグリコール酸にグリセリンが
くっついてるチオグリコール酸グリセリル。
(これ以降、チオグリコール酸グリセリルはGMTと省略します)

これなんかは言ってしまうと、
GMT66%濃度
散々言ってる、
チオグリコール酸アンモニウムは50%濃度
濃度だけで考えればGMTの方が高い。
(チオ換算してもなおね。)

GMTは化粧品登録で
おおっぴらに売られています。

比較的、新しい還元剤ということと、
用事調整で主に酸性領域で使うものとして
化粧品認可なんですよね。
(余談だけど、化粧品認可ってアルカリ度の上限ないから、個人的には化粧品認可が弱いとは思わんのよねぇ)

 

ん?って思いません?

チオ換算7%未満じゃないっけ?

って思ったあなたは僕と同じ穴の狢だね笑

 

これ使用時に下回ればいいとのことで
化粧品として認可されてるんすよね。

これこそ、使い所を間違えれば
還元がはちゃめちゃな暴走をしますが、
各ディーラーで美容師ならば、
誰でもいつでも買えます。

 

・チオ50は許さないけどGMTはOK?
・それって実情と照らし合わせて言ってるマスかぁ?
・チオ50を昔の先輩が
「違法だ」って言ってたから
違法だと吹聴してないですかぁ?

じゃあ、未熟な美容師の
酸性領域の水抜きアイロンはいいのぉ?
高温での還元が暴走してもOK??

という煽りはスジ違いなのかもしれませんが
昔からある、チオ50は原液使用が
秘密裏に行われていて、
新しい薬剤がオッケーなのは疑問な
な点ではありますかね。

 

当然、チオ50の方が守備範囲が広く
ウェーブ効率がいいのとアルカリで
大暴走するのでGMTと同列とは思わんよ。
でも原液使用という側面において、
僕みたいな考え方もあります。
ってことは伝えておきたい。

もちろん、アルカリ領域で
使うことが想定されている
チオグリコール酸アンモニウムを
アルカリ度が高い状態で高濃度を使うことは
かなりハイリスクなのにも関わらず
得るものはびびり毛くらいしかないですがw

 

アルカリ度を適正の低さに調節して
還元剤濃度を高めることを、
美容師が現場サイドでやることは
昨今のお客様の髪質、髪の状態を考えると
職務の全うとして疑問はない、
という考えなんすよね。
(ブリーチ、ハイライト、ホームカラーが一般化してる以上、ダメージに合わせた薬剤コントロールは美髪を作る上では必要不可欠。)

 

あくまでも個人、塚原の考えですが
日本の60-70%くらいのお客様には
それこそ一般的なスペックの薬剤で
必要充分な対応が出来ます。

ですが、残り30%くらいのお客様には
「ごめんなさい、ウチじゃ出来ません」
って答えなきゃ、ならなくなる現状があります。

この30%の割合は、少子高齢化による
エイジング毛であるお客様の増加、
(日本の平均年齢50歳超えてきてるからね)
と高アルカリカラー(イルミナ等)の一般化、
アイロン使用の一般化(180℃以上は使ってくれるなよ)
によって徐々に、徐々に増えている傾向。
(10年前は10人に1人くらいな割合だった気がする。)

 

美容師をやるからには
目の前のお客様をお断りしたくないし
絶望もさせたくないですよね。

お客様に選ばれるように、
より高みを目指したい、
そんな取り組みでチオ50を使ってる
美容師さんもいらっしゃるかと思います。
(ちなみに僕もその中の1人。)

使っていいのかな?とモヤモヤを
抱えてる美容師さんのモヤモヤが
ここで、少しでも晴れれば幸いです。

 

ここまでツラツラと述べてますが、
薬機法の改善も望みません。
使える薬剤が増えれば増えるほど
大失敗も増えます。

大した勉強もせず嫌々、縮毛矯正を
やってる美容師さんなんかが
薬剤の規制緩和をしたら
マジでやばくなる未来が見えるし。

 

ただまぁ、おじさま美容師様が
「チオ50なんか使っても上手くならねぇぞ」
なんていってるのを見聞きすると、

おじさま美容師様の客層には
おそらくいないんだろうけど…
微アルカリ高還元の縮毛矯正
でやらなきゃ、どうにもならねぇ
お客様がいるんだわぁww

という小言も残しておきますネ。
(夜道で刺されたらこのブログのせいかもしれません)

 

最後になりますが、
チオ50を安易に使用することは
決してオススメしません。(大声)
しかし、薬剤選択をする上でこんな考えも
あるんだな、と思っていただけたら幸いです。

ほいではまた。


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